OUTⅡ
それからイヴは、叔父に何不自由なく育てられた。
だけど、叔父は、可哀相だという義理とお金だけ与えてイヴを育てた為、彼はいつしか『愛情』…という物を、忘れてしまった。
そして、五年が過ぎ、少年だったイヴは、青年になった。
綺麗なプラチナブロンドの髪色に、灰色の瞳。
妹と同じ、真っ白の肌。
有名な大学に通う、優等生。
完璧な容姿に、頭のいい優秀な学生。
孤独な少年イヴは、みんなの憧れの存在にまで成長した。
だが……
どれだけ容姿が磨かれても、
どれだけみんなに注目されても、
その整った顔からは、笑顔…という表情は滅多に見れなかった。