OUTⅡ
「捕らえるー?馬鹿な事言わんでくれよ」
その言葉に、安西はア然とし、海谷を見た。
「何言ってるんですが…このまま野放しにするんですか?」
「そんな事はないよー…安西、君の偉大なる先輩、千草菖蒲を殺した奴を野放しにはしないょー!!ははは」
千草菖蒲
この言葉に、安西の体がピクリと反応した。
「……はい…それだけは……やめてほしいです…」
海谷はまた煙草をくわえると、資料をビリビリに破いた。
「安西ぃ……『ゲーム』の参加者…そろそろ用意しとけ…」
その言葉を聞くと、安西はピシッと立ち、
「了解です将軍」
…と呟き、去って行った。
「あ……楽しみ」
海谷がそう呟いた。