バカなキミ。
「あいつらしつこいんだよねー。アド消したのにまた登録しちゃった。」
都子はカクテルを
飲みながら愚痴を
こぼしている。
「ほんと…男って馬鹿だよねー…。」
あたしもカクテルを飲みながら愚痴をこぼす。
「でも季咲は遊びすぎじゃない?あんた何人と付き合ってきたのさ。」
「…38人くらい?」
「覚えてんのかよ。」
いや、適当に言っただけ。
もう名前すら忘れたし。
「ちゃんと選んで付き合いなよー」
都子がカクテルをおかわりして言った。
「失礼な!ちゃんと金ある奴と顔いい奴選んでるからっ」
「うわっ最低ー」
都子が軽蔑した顔で
見てくる。
「最低じゃないしー」
自慢の巻き髪を
指で巻ながら携帯を開く。