【短編】キミと過ごした夏
メニューを手渡され、柄にもなく、ドキドキした。



細長い指と形のいい爪に目を奪われた。



「お決まりになりましたらお呼び下さい」



笑顔とともに送られる、心地よい美しい日本語に酔い痴れた。 



――― 



俺の住む街は、地方の中堅都市。それほど田舎でもないが、都会でもない。 



やっぱり、何はともあれ、日本の首都『東京』に憧れる。 




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