寄っていきませんか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『ははっ。あー瑞季ちゃんは残酷だなぁ』
どれだけ君を好きで居ても、君は他の誰かに心を奪われてて、
『俺を好きになればいいじゃん。』
彼女も彼女持ちの男をを好きになるあたり、馬鹿だけど。俺も相当馬鹿だ。
『それでもまだ好きなのに』
辛い恋。俺の事をいい人って言った彼女は、俺の事なんて少しも意識してないんだと改めて自覚させられる。
『後悔なんてしてくれるなよ』
瑞季ちゃんが湊を好きになって、俺が瑞季ちゃんを好きになって。
瑞季ちゃんが湊の事を好きになった事を後悔しているのを見ると、諦めきれなくて、つけ込みたくなる。
『どんだけ好きなんだか』
それでも一途に湊の事を想う瑞季ちゃんが時々憎らしくなる。
けど、やっぱり一番笑顔が見たくて何よりも彼女には幸せになってほしいと思うほど、彼女に惚れ込んでるんだと。
『はぁ俺も馬鹿だな』
自嘲的な笑いが漏れた。