黄昏の千日紅
「中学の時の告白、ほんと吃驚したなぁ」
私が子供を見つめながら、中学時代を思い返す。
小さく呟くように言葉を発すると、彼が勢い良くこちらを向いたのが視界に入った。
「はっ、…なんだよいきなり」
彼に視線を向けると、お互いの視線が絡み合い、彼は恥ずかしそうにそっぽ向いた。
人差し指でこめかみを掻きながら、照れたのか、顔を赤く染め、俯く。
そんな所が昔から何も変わっていない彼に、少し微笑む私。
「…人生初の告白だったからな。うっわ、自分で言って超恥ずかしい」
「ふふっ、まあ恋のキューピッドは高倉くんだったけどね」
「おいっ、あんな奴に頼んなくても俺はな…」
「ははっ、照れちゃって」