黄昏の千日紅





暫くして、飛鳥と共に居ると知った凛の両親は頗る憤慨し、警察に捜索願を出して、飛鳥の両親を訪ねた。





飛鳥の両親は、良家の凛の両親に圧倒され、自分等の実の息子であるにも拘わらず、殺してくれても構わないと彪雅家に頭を下げた。





それから間もなくして、武蔵国から陸奥国まで逃避していた飛鳥と凛は警官に見つかり、捕まってしまう。





そして飛鳥は、両親の意向の末、愛しい凛の目の前で警官に撃たれ、即死した。





愛する人の死を目の前で見せつけられた凛は、生きる希望を失い、彼の後を追うように警官のシードルを奪って自らの命を絶った。









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