黄昏の千日紅
とても、とても、深い眠りのようだった。
満天の星空の下、静寂に包まれる暗闇の中で、彼は静かに息も立てず眠っていた。
本当に、ただ眠っていて、すぐに目を醒ますのではないかと、そんな淡い期待を抱いてしまう程、彼は綺麗な顔で幸せそうに眠っていた。
私は目からも、口からも、何も出なかった。
ただ、自分の中の心臓の音だけが妙に耳に張り付いて、喉にひゅうひゅうと込み上げてくる何かが、猛烈に苦しかった。
彼の体を抱き上げてみると、鉛のように重く、氷のように冷たくなっていた。
ハチに触れた瞬間、私の喉から、自分でもよく分からない嗚咽が漏れた。
目からは、何も出なかった。