雨の怪物

 だから・・・


 彼女の嫌な部分を見るたびに、自分の嫌な部分を見ているようで・・・。


 彼女の行動を見るたびに、自分の行動を見ているようで・・・。


 それが、気持ち悪くて・・・それが居心地悪くて・・・。


 恋愛なんてそんなもの。


 愛情なんてそんなもの・・・。


 ・・・先輩のことをまだ好きか?


 当たり前だろう?


 先輩を嫌いになるというコトは、自分を嫌いになるというコトなんだ。


 この世界・・・どこまで行っても自分とだけは切り離せない。


 だったら、どれだけ醜かろうが、どれだけ陰湿だろうが、どれだけ下らかろうが、自分を好きでいるしかないだろう・・・。


< 26 / 43 >

この作品をシェア

pagetop