君の瞳に映りたくて。



「ってかさ、和泉って夏休みの宿題どうするの?
やらないまま?」


「宿題?
………あぁ、舞桜もやってた読書感想文?」


「うん。
ちなみに登校日に忘れたのって、私と和泉と香坂の3人だけだったしね。
私と香坂が出したらあと和泉だけだよ。」


「つっても俺できねーし!
そこらへんは免除していただきたいね。」


「まぁ本当に意識失ってるしね。
きっとわかってくれるか。」


金城先生も鬼だけど鬼じゃないしな。
都合はさすがにわかってくれるか。


「駅ちっか!」


「はは、そうだね。
まぁ和泉んちも近いけどね。」


………美乃里はまだか。
飲み物でも買って日陰で休んでよ。


って、同じような考えの人がもう一人。
………ベンチは1つ。隣に座るべきか…?


「座んないの?」


なんて和泉が顔を覗いてくるけど……でも…


「あ、どうぞ。」


「あ、すみません…」


結局ベンチに座っていた男の人が避けてくれて、座らせてくれた。



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