君の瞳に映りたくて。



………にしても、美乃里まだかなぁ…
そして和泉はいつ行くんだろう?
美乃里が来るまでいるのかな?
………でもこの人いたら和泉とも話せないしな…
かといって日陰はここしかないし………
改札の方行ってもどうせ人がいるだろうし…


「俺、友達の子が来るまでいていい?」


そんなの、もちろんだよ。

私は和泉に少し笑って小さく頷いた。
隣の人に気づかれないように。


「彼に返事、しなくていいんですか?」


「………え?
え、今私に言いましたか?」


「え?あ、はい。
………あなたも見えてるんでしょう?」


「え、じゃあもしかしてあなたも和泉のこと…」


「はい、見えてますし、声も聞こえますよ。
俺はそういうの強いんです。
まぁ普段はそんなの言わないんですけどね。
彼はどうみてもあなたに着いているので、あなたも見える方なのかと」


「私は全く霊感とかなくて…でも、彼のことは見えるんです。」


「じゃあきっと、あなたにとって彼は特別な存在なんでしょうね。」


「なっ…!」


「特別?」


ちょ、この人なにいってんの!!
それじゃ好きってバレちゃうじゃん!!


「あ、別に恋愛感情の有無ってことではないですからね?」


………この人、もしかして私のことをからかっているのか…?



< 116 / 500 >

この作品をシェア

pagetop