君の瞳に映りたくて。



「ごめん!お待たせ!!」


「はは、いいよ。行こ。」


なんだか美乃里の顔を見るだけで元気になるよ。
さすが親友ってやつだ。


「あ、それより舞桜!
和泉が怪我していまだに意識戻ってないって!聞いた!?」


「う、うん…まぁ…」


今その話題か…たった今長谷川くんと話してたのに…


「………なんかあんまり心配してない?」


「そ、そんなわけないじゃん!!
………ただ、和泉なら大丈夫って信じてるの。
それだけ。」


「…そっか。そうだよね。
あ、智哉。和泉ってのは舞桜の好きな人の名前~」


「ちょ、美乃里!」


「へぇ、そうなんだ。」


「いいじゃん、智哉は高校違うんだし、恥ずかしがることないって。」


い、いや…美乃里さん、
長谷川くんさっき和泉に会ってるんだよ………


「は、長谷川くんはどこの高校なの?」


「俺は明堂学園。」


「え!長谷川くんってもしかしてお金持ち?」


明学はここらへんじゃお金持ちが集まる有名進学校。
学費がものすごーく高いんだって。
だけどあの綺麗で広い敷地と、かわいい制服はやっぱり女の子の憧れ。

………私の頭じゃ到底無理だったんだけど。


「そんなことないよ。」


「智哉は頭もいいし、お金持ちだし、このルックスで運動神経も抜群にいいんだよ!」


「………そんな完璧ボーイなのに、なんで美乃里と?」


「舞桜、それはどういう意味かな?」


「あ、ごめん。つい…」


あはは、許してね。
気になったんだもん。



< 120 / 500 >

この作品をシェア

pagetop