君の瞳に映りたくて。
「ごめん!お待たせ!!」
「はは、いいよ。行こ。」
なんだか美乃里の顔を見るだけで元気になるよ。
さすが親友ってやつだ。
「あ、それより舞桜!
和泉が怪我していまだに意識戻ってないって!聞いた!?」
「う、うん…まぁ…」
今その話題か…たった今長谷川くんと話してたのに…
「………なんかあんまり心配してない?」
「そ、そんなわけないじゃん!!
………ただ、和泉なら大丈夫って信じてるの。
それだけ。」
「…そっか。そうだよね。
あ、智哉。和泉ってのは舞桜の好きな人の名前~」
「ちょ、美乃里!」
「へぇ、そうなんだ。」
「いいじゃん、智哉は高校違うんだし、恥ずかしがることないって。」
い、いや…美乃里さん、
長谷川くんさっき和泉に会ってるんだよ………
「は、長谷川くんはどこの高校なの?」
「俺は明堂学園。」
「え!長谷川くんってもしかしてお金持ち?」
明学はここらへんじゃお金持ちが集まる有名進学校。
学費がものすごーく高いんだって。
だけどあの綺麗で広い敷地と、かわいい制服はやっぱり女の子の憧れ。
………私の頭じゃ到底無理だったんだけど。
「そんなことないよ。」
「智哉は頭もいいし、お金持ちだし、このルックスで運動神経も抜群にいいんだよ!」
「………そんな完璧ボーイなのに、なんで美乃里と?」
「舞桜、それはどういう意味かな?」
「あ、ごめん。つい…」
あはは、許してね。
気になったんだもん。