君の瞳に映りたくて。



「美乃里とは塾が一緒なんだ。
まぁ最初は特に意識してなかったんだけど、いつだか友達の応援で陸上の大会を見に行ったとに、ものすごい真剣に応援してる美乃里を見て惹かれたんだ。」


「えぇ!?じゃあ長谷川くんから告白したの?」


「ちょっと舞桜。
なんで私からって決めつけてたのよ。」


「あぁ、ごめん。」


「あはは、まぁ俺からだよ。
俺から声をかけて、連絡先聞いて、告白も俺から。
ほんとは頑張ってた舞桜ちゃんを見るべきだったんだけど、俺はずっと美乃里を見てて。」


「………なんだかうちの学校の有名カップル並にラブラブだね。」


「有名カップル?」


「舞桜の好きな人の和泉と、その彼女。
教室でもキスするようなバカップルなの。」


「え、まじで?そういうやつなの?」


「そういうやつなんです。」


だから私なんか、諦めた方がいいのにね。
こんなに近づいてしまった私は、もう和泉から離れることができないんだろうな。



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