君の瞳に映りたくて。



私はいつも通り、ジャージとTシャツを着て、家を出た。


いつものコースを、いつもの時間、和泉と走る。


「今日でこうやって走るのも最後か。」


「え?なんで?」


「だって明日から学校だもん。
さすがに学校の日は走らないよ。朝練もあるしね。」


「へぇ、今日で夏休みも終わりなんだ。
明日から学校かー。」


「和泉がいなかったら、みんな寂しがるんだろうな。」


「舞桜も?」


「私?私は…今ここに和泉がいるけど、やっぱり寂しいかな。
和泉はクラスのムードメーカーだから、やっぱりクラスに活気がなくなる気がするから。」


「そっか。」


「和泉がいるだけで明るくなるんだよね、教室が。」


「あのさ、舞桜。」


「ん?」


「………やっぱあとでいいや。
先ご飯食べなよ。」


「え?うん、わかった。」


なんか、今日の和泉変。
いつもより元気ないね、なんか。



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