君の瞳に映りたくて。
和泉said
***
「かあさーん、俺明日学校行っていいっしょ?」
「だから、検査の結果を見て先生が決めるってさっき言われたでしょ!!」
「俺こんな元気なのにー。」
「明日は授業もないんだから、休んだっていいのよ?
部活だって、明日はまだできないんだから。」
「そうだけどさー。」
俺はどうしても、明日学校へいきたいんだよ。
「春翔!」
「おう!祥也じゃーん。」
「………なんだよ、結構元気だな。」
「あったり前じゃん。
俺はそんな簡単にくたばったりしねーっつーの!
朝目が覚めて、そっから検査して、明日から学校いく予定~。」
「明日行けんの?」
「検査結果によるらしいけどな。
俺はいく気満々!」
「それより、お前記憶は大丈夫か?」
「はぁ?あったり前!
大会所詮敗退したことも、登校日に…ってあぁぁ!!!」
「るせーな、なんだよ。」
「読書感想文!!
おい、祥也はやったのか!?」
「はぁ?やったけど。」
「うわ!まじかよ!
………よし、ここは金城ちゃんに明日泣きつこう。
俺は気を失ってたからできなかったということにしよう。」
「バカじゃね?
お前金城に、やってあるけど持ってこなかっただけっつってたろ。」
「ああぁぁぁぁぁ!!そうだった!!
うわー、俺なんでそんなこと言ってしまったんだ…」
「ま、どうせ嘘だってばれてんだから、忘れましたって言えよ。」
「でも宿題忘れると部活参加させてもらえないんだよー!
しかも俺読書感想文だけじゃなくて英語の問題集と数学のプリントもまだだし…」
「………お前、夏休みなにやってたんだよ。」
「あきれた顔で見るなよ。
…まぁどうせ俺明日は部活できなかったし、今日明日頑張るしかねーな。」
最終的に、読書感想文だけやっとけば残り誰かに見せてもらえばいいし。
そうしよ。
「春翔、そんなことより宮下のこと…」