君の瞳に映りたくて。


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結局、始業式は一人でサボってLHRから教室に戻った。


「で、祥也どっちなんだよー。」


「まだ言ってんのかよ。しつけーな。」


俺と祥也は席が前後。
…なわけないんだけど、無理矢理変わってもらった。
担任の金城ちゃんにはバレバレなんだけど、他の先生には案外バレないもんだから。


「あいつに最初に目をつけたのは俺なのに、祥也ばっか仲良くなっててずるいじゃん。」


俺がそういうと、祥也はマジな顔で深いため息をついた。


「あいつの前で、そういうことは言うなよ。」


「は?なんで?」


「いいから。
それに、お前彼女いんだから誤解されるような言い方してんなよ。」


「あ、そうだ。
優衣のことでちょい相談あんだよね。」


「はぁ?またかよ。」


「なんか俺さ「席つけー!」


………タイミング悪。


「またあとでいいわ。」


「あっそ。
ってか春翔も席つけよ。」


「いいんだよ、今日もここで。」


「えー、まず宿題集めるぞー。」


………あぁ、宿題なんにもやってねーな、そういえば。


「先生~、俺1週間も眠り続けたからなんにもやってなーい。」


「当たり前のように言うなよ。
夏休みは1ヶ月以上あったろ。
ちゃんとやって出せよ。
他のみんなも、未提出のやつは部活参加できないからなー。」


………どうせ今日は参加できねーし、別にいいんだけどさ。
明日は病院だし、早くても明後日か、つまんね。
体なまってるし早くサッカーやりてー。



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