君の瞳に映りたくて。

和泉said



***



「あれ、春翔まだいたのかよ。」


「よ、祥也。
今休憩?」


「これから分かれてチーム戦。俺はあとでだから30分くらい休憩。」


「ふーん。」


「で、まだいたわけ?」


「俺といるとこ見られたくないんだと。
だから図書室にいたんだけどすぐ帰った。」


「なんで?」


「俺の事が嫌いなんだと。意味わかんねーよ。
俺なんかしたか?」


「………まぁ、したと言えばしたし、してないと言えばしてない。
でも宮下が怒っても仕方ねーな、って感じだな。」


「祥也はなにを知ってるわけ?」


「まー、何でも知ってんじゃね?
宮下なんでも報告してくるし。」


「………なんか、腹立つ。
あ、しかもお前付き合ってねーじゃん!」


「あぁ、聞いた?」


「聞いたわ!
でもなんで仲良くなったかは教えてくれなかった。」


「教えないんじゃなくて、教えられねーんだよ。
あいつにもいろいろあったんだよ。
だからいちいち詳しく聞くな。
それとな、宮下がお前を嫌ってんなら、それは春翔のせいだから。」


「だから意味わかんねーんだって。」


「残念だな、お気に入りに嫌われて。」


「なんかすっげー腹立つ。」



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