君の瞳に映りたくて。



それから私と美乃里は無事、クラス対抗リレーに決まって、LHRは終わり、やっと下校。


「香坂~!」


「…なんだよ。」


「そんなウザそうに言わないでよ。
数学、教えてくれるんでしょ?」


「は?今日から?」


「当たり前でしょ。
赤点とったら部活参加できないんだから!」


「赤点って…お前そんなバカなの?」


「う……まぁ細かいことは気にしないでよ!」


「まじかよ…気が重。」


………この人本気で頭抱えてるね。
でもね、頭の悪い私自身が一番頭が重いんだよ。

なんで日本の学力はこんなに高いんだ。


「で、どこでやんの?」


「香坂んち。」


「また俺んちかよ。
まぁ俺は楽だからいいけど。

でも俺も男なんだけど。危機感持った方がいいんじゃね?」


「だって香坂、私のこと女として見てないでしょ。」


「それは言えてるな。」


「ちょっと!そこは否定しなさい!」


「うるせーよ。
さっさと行くぞ。」


「はいはい。」




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