君の瞳に映りたくて。



「ごめんね、聞いちゃった。」


「………別に。」


和泉に聞かれたって大した話でもないし。
私は間違ってないはずだから。


「話終わったんでしょ?
俺宮下に話あるからちょっと出てってくんない?」


名前もわからない女二人組は、和泉に言われてすんなり図書室を出ていった。

…にしても………


「話…?」


ってなに?


「大変だね。祥也モテるけど、ホントにこんなことあるんだねー。」


「…別に。私はいちいち気にしないから。
それよりなに?」


「さっきの話、聞いてたんだけどさ」


うん、そんなのわかってるよ。
ここにいたんだから。


「………俺、宮下の友達になりたい。」


「…はい?」


「本人に言わなきゃ伝わらないんだなと思ったから。」


………あぁ、そう言えばさっきそんなこと言いましたね。
友達、ねぇ…


「だめ?」


「…………ごめん、私は和泉の友達にはなりたくない。
ごめんね、じゃーね。」


「ちょっと待って!俺、なんかした?
なんで俺とは友達になってくれねーの?
祥也とは仲いいじゃん。」


わお、手首掴まれたよ。
和泉に触られたのなんて、入学式以来だね。
顔が赤くなりそうなんだけど。我慢、我慢………



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