君の瞳に映りたくて。



でも、今日は満月だからいつもより明るいや。
綺麗だなー。


ドンッー


「わっ!」


な、なに…!?


「はぁ…はぁ…はぁ…」


え、な、なに…この男………
なにこれ、どうなってんの…?

今日に肩押されて、細い路地に倒されて、私の上に男がいて呼吸が荒れてて………

もしかして痴漢!?


「い、いや…!」


「静かにしろよ…」


な、なにこれ…ナイフ!?


「そうそう、大人しくしてれば痛いことしないから…」


ネ、ネクタイ切られたし…!
なにこれ気持ち悪い…ど、どうしよう


「やめてよっ!」


逃げなきゃ…すぐそこが家なのに!!


「いっ…!」


腕が…


「大人しくしてろって…」


イヤ…誰か…誰か…
助けてよ…!


「宮下!?大丈夫か!?」


え…?


「チッ」


「待てよ!」


逃げる男を、それはそれは速い、私よりも速く走って追いかけていった。


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