君の瞳に映りたくて。
「………俺さ、死ぬのかな。」
「…………はい?」
死、ぬ…?和泉が…?
「や、やだよ!!」
「俺もやだ。
でもなんか俺もよくわかんなくて今理解に苦しんでるんだけど、多分現実だから信じてほしいんだけど…」
そう話す和泉が本当に辛そうに苦しんでて…
「………信じるよ。だから話してよ。
話したら楽になることもあるもん。」
とにかく、私は私にできることをするまでだ。
あの和泉が私を頼ってるなんて、昨日までじゃありえなかったもん。
むしろこの状況に感謝すべきなんじゃ……ってそれじゃ和泉に失礼か。
「………俺さ、幽霊なのかも。」
………………幽霊?
「………えぇ!?」
「普通に信じられないと思うけど、俺実際浮いてるし、なんにも触れない。腹も減らない。眠くもない。瞬間移動的なのも出来るらしくて」
「ゆ、幽霊って…ほんとにいたんだ!!」
「え?………信じてくれんの?」
「もちろん。だって和泉、すごい真剣に話してるもん。別人みたい。
それにね、私幽霊の存在をずっと信じてきたから。」
「え、なんで?」
「だってね
………たとえ幽霊だとしても会いたい人がいるから。
幽霊でもいいから会いたい。だから、幽霊は絶対いるって信じてたの。」
「彼氏とか?」
「…ううん、違うよ。
そんなことより!幽霊って亡くなった人がなるんじゃないの?
でも和泉、さっき死ぬのかなって言ってたよね?」
「あぁ…とにかく俺がみてきたことっていうか感じたことをそのまま話すから。
信じてほしい。」
「うん、大丈夫。信じるよ。」