君の瞳に映りたくて。



なんか、絶対部外者なのに、私が悔しくなって、私はバトンをもって部室を出た。


「修羅場じゃん。」


「………香坂…」


「やっとわかったな。
春翔が生き霊になった意味が。」


「………うん。」


和泉は、ずっと信じてた優衣ちゃんが裏切っていた事実を知って、生き霊になったんだ。

裏切られた憎しみで………和泉はいっぱい苦しんだんだ。


「………余計なこと言ったかな。」


「いや、間違ってはないと思う。」


「そう、かな。」


「春翔の心にはちゃんと刺さったよ。」


「ならいいけどね。

………あ、私先生のところいかなきゃだったんだ。
じゃーね、香坂。」


さっき、和泉にはあんなことを言ったけど、でも、和泉をずっと見てきた私にはわかる。
和泉がどれだけ優衣ちゃんを本気で好きだったかを。

だから………安易にあんなことを言ってほしくなかったんだ。

1度本気で好きになった人のことを悪く言わないでほしかった。


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