君の瞳に映りたくて。



盛り上がる体育祭。
そんな中、うちのクラスだけが静まり返ってた。


私の言ったことで、誰もなにも言い返さなかったから。
ただただ静かに、女子1,000メートルと男子1,500メートルを見ていた。


『色別対抗リレーに出場する生徒は入場門へ集まってください。』


あぁ、もう最後の種目か………
1日はあっという間だね。


「舞桜、頑張ってきてね。
走って機嫌直してこい!」


「はは、そうだね。
全力で走ってくるよ。」


私は美乃里に見送られて、一人で入場門へと向かった。


「宮下~!ちゃんと一位とってこいよ!!」


「先生…それは私の力だけじゃどうにもならないから。」


ったく。
なんで私にはこんなに熱っ苦しいのよ。

もっとさっぱりしてていただきたい。


「宮下。」


「…和泉…
………なに?」


「さっきはごめん。」


「……別に。思ったこと言っただけだから。
それより、今はリレーに集中したいの。
和泉も、手抜いたら許さないからね。
ちゃんと本気で走ってよね。」


「………あぁ。」


絶対、総合優勝してやるんだから。
陸上部の意地、見せてやる。



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