君の瞳に映りたくて。



「ところでさ、宮下はここで何してたの?」


「だからボーッと。
和泉は?なんでここ来たの?」


「わかんないけど、なんかここに来なきゃと思ったんだよな。
そしたら宮下がいたから。」


「なにそれ。」


でもなんかちょっと嬉しいんだけど。
それに、和泉が来てくれてよかった。
一人でここは怖かったから。


「今日は星が見えないなー。」


「………満月だしね。」


「宮下は月派?星派?」


「月派。
でも流れ星に願い事とか、七夕の願い事とかはしたいタイプ。」


「あー、わかるわかる。
俺もここで流星群とか見て願い事言うんだよー。」


「なにお願いしてたの?」


「んー、宮下の友達になれますように。」


「なっ…絶対嘘じゃん!」


「あ、照れてる~。」


「うるさいよ!照れてない!」


「えー、顔赤いと思うんだけどなー」


それはあんたが覗いてくるから!
それに…願い事が私のこととか嬉しすぎること言うから!


「それに、嘘じゃねーし。
入学式のあの時から、なんか宮下のこと探してたのに。」


「え…覚えてたの?」


「当たり前。
俺、宮下ほど記憶力悪くないしー?」


「はぁ?
和泉だって忘れてることあるんだからね!」


「なにを?」


「それは…言えないけど」


「じゃあやっぱないんじゃん。」


「あるよ!…言えないけど」



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