君の瞳に映りたくて。
「おっはよー。」
「あぁ、和泉おはよ。
香坂も。」
「おう。
結局、和泉と友達になったんだってな。」
「だって和泉しつこいんだもん。」
「えー!もしかして嫌々仕方なく!?」
「そういうわけじゃないけどさ。
あ、そういえば香坂、好きな人いるんだって?」
「は?
………春翔、余計なこといったろ。」
「まぁポロっとな。悪い悪い。」
「香坂こそ、2ケツしたこと和泉に話したでしょ。」
「は?俺そんなこと言ってねーけど。
俺じゃねーよ。」
「え?そうなの?
じゃあ和泉は誰から聞いたの?」
「え、誰からも聞いてないよ?
俺もその場にいたじゃん。」
「え?…覚えてるの?」
「……?どういう意味?」
「だって…あの時…」
和泉は幽体だったのに………
「そういやあん時、俺と宮下って仲良かったっけ?
あれ?ってかなにしに行くとこだったっけ。」
………和泉の記憶が…
だって…生き霊だったことを覚えてることはほとんどないって、長谷川くんが………
「おい、春翔。
宮下とのことで他に覚えてることはなんかないのか?」
「他ー?
………浴衣?オレンジ色の…
でもなんで着たのかとか覚えてないな」
浴衣…花火大会の時の………
覚えてたんだ………
「宮下~!サボるなよー」
「はーい!
じゃーね、二人とも。」