君の瞳に映りたくて。



「え、舞桜ロサンゼルス詳しいの?」


「んー、まぁ行ったことあるの。
だから観光場所とかはわかる、かな。」


「じゃあおすすめだしてよ!」


「丸二日、自由なんでしょ?
なら水族館でも美術館でもハリウッドでも、ネズミーランドとかの遊園地とか。
なんでもあるよ。買い物もできるし。予算によるかな。」


「ならやっぱ遊園地は行きたいよなー!」


「水族館も行きたい!」


「香坂は?行きたいとことかないの?」


「任せる。
宮下はねーの?行きたいとこ。」


「私は…別に。」


むしろ行きたくもない。
ロスなんて、嫌な思いでばかり。
今でも怖くて仕方ないよ、あんな街。


「…宮下?どうした?」


「あぁ、なんでもないよ。」


「でもさー、移動とかどうすんの?タクシー?」


「電車乗ればいいよ。
必要なところはタクシーになるけど。」


「舞桜、電車も詳しいの?」


「あー、まぁね。
もうロサンゼルスならなんでも任せてよ!」


もう、やけくそだよ。



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