君の瞳に映りたくて。



修学旅行まであと2週間とちょっと。
その前にテストもある。
あんまり時間のないこのクラスは、みんな大盛り上がりで計画を立てていた。


「でもさ、せっかくいくならもう少し計画たてていきたいよね?」


「そうだねー。
それにやっぱリストアップしてくと、タクシー移動は必須かなぁ。
地下鉄とかって日本と違って本数もあんまりないし、なにより危険だし。」


っていうかなんでロス?
もう少し便利なところにすればいいのに。
自由行動の時困るじゃん。
高校生の私たちは免許もないし。


「ま、でもこのくらいならタクシー代出してもいいけどね。」


このメンバーなら。


「え、でも悪いよ。」


「大丈夫、気にしないで。ほんとに。
ってか絶対車の方がいいから。」


………で、私と美乃里が決めてくけど、和泉と香坂は黙ったまま。


「二人は希望ないの?」


「なんかよくわかんないし、お任せ~。」


「俺もアメリカとかよくわかんねーし。」


「いいの?決めちゃって。」


「むしろ決めてくれると助かる。
俺んちも香坂んちも金なら出せるし。
な?」


「そうだな。」


………まぁ、北高は高所得者が多いもんね…


「つっても俺んちはそこまでお小遣いもらえなさそうだけどなー。」


………お小遣いか。


「いくらくらい必要かな?」


「目あすは3万~5万。」


「なるほどね。」


ま、大金は持ち歩かない方がいいよね。
盗まれたら困るし、細かく分けなきゃだし………


あー!めんどくさ!
やっぱり日本が一番だよ、絶対。



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