君の瞳に映りたくて。



それからしばらくしてチャイムが鳴り、やっと終わった六時間目。


「えー、あとは各班決めとくように。
テストもあるから早めに決めてねー。
テスト最終日には各班自由行動案提出だから」


と美乃里が締めて、先生からの連絡事項があって、今日はもうおしまい。
やっぱり月曜日はあっという間だね。


「じゃーね、舞桜。また明日。」


「うん、バイバイ!」


基本的にみんな自転車だから、部活がなくても一緒には帰れない。
美乃里も自転車だしね。

自転車を持ってない私はただただ近いと言う理由で北高にしたくらい、ここは自転車社会だから。

電車通学の人まで駅から自転車だし。
歩きは本当、私くらい。


都会ではない、この下町では自転車がよく似合ってるんだけど。


「宮下ー。」


「…ん?なに?和泉。」


「一緒に帰んね?
俺も今日歩きなんだよねー雨だから。」


「え、そうなの?」


「そ。だから一緒に帰ろ。」


「うん、いいよ。行こ。」


和泉と一緒に帰る。
和泉と一緒に帰る。


………だ、大丈夫か!?私!!
だって、数日前まで優衣ちゃんがいたポジションに私が行くわけで…釣り合ってねーよ!!


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