君の瞳に映りたくて。
「なにしてんの?そんなとこ寝て。」
「あ、美乃里!おはよ!」
「おはよ。
あんたはなに耳塞いでんの?」
「だって和泉がくすぐろうとするから。」
「ふーん…
和泉、舞桜は耳だけじゃなくて、首と」
「ひゃあ!」
「背中も弱いよ」
「やっ、ちょ!美乃里!」
「へぇー、そうなのか。」
………この男はまた嫌な顔をしてるよ。
絶対面白がってる。
「和泉のバーカ!」
「は!?」
私はありきたりな捨てセリフを吐き、部室へと向かった。
「ほんと仲良しだよね。
うまくいきそうじゃん。コクっちゃえばいいのに。」
「あのねぇ、和泉は別れたばっかりなの。
うまくいくわけないでしょ。」
「そんなこと言って、別の女にとられたらどうすんの?
和泉はモテるんだから。
和泉が自分から話しかけるのは舞桜くらいなんだから、さっさと行動しなさい。」
………って言われてもねぇ…
「……あ!香坂おはよ!」
「あぁ、はよ。朝からうるせーな。」
「ねぇ、和泉の弱点知らない?」
「はぁ?
………宮下じゃね?」
「は?
あ、ちょ!」
なんか意味不明な答えが返ってきて、意味が理解できず、香坂は部室に入っていってしまった。
「…もー…」