君の瞳に映りたくて。



「おかえり、舞桜。
久しぶりだな。」


「お父さん!
どうしたの?二人揃って…」


わざわざ日本に戻ってきたなんて………


「舞桜~、好きな人出来たんだってー?」


「え!
…杉山さん言ったの!?」


「ふふ、はい。
奥さまからすぐに報告するように言われていましたので。」


「いやー、舞桜も大人になったのねぇ。」


「お母さんは年取ったんじゃない?」


「………この口かしら、生意気なこと言うのは。」


「いひゃい!
………それよりどうしたの?急に帰ってきて。」


「………昨日な、警察から連絡が来たよ。」


「警察?わざわざアメリカまで?」


日本の警察もご丁寧だね。


「舞桜、あなた暴行を受けそうになったそうね。」


「………。」


「どうして言ってくれなかったの?」


「………言ったら、なにかしてくれたの?
いつも私のことより仕事中心なのに。」


「当たり前でしょう?
だから日本に帰ってきたんじゃない。
幸い未遂に終わったみたいだけどケガはしたって…
ねぇ、大丈夫なの?」


「うん。大丈夫。もう治ったし。」


………でも、この二人はそんなことを聞くために日本へは来ない。

さっさと本題に移ってよ。


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