君の瞳に映りたくて。


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「じゃあ、お父さんとお母さんは帰るから。
お父さんはアメリカで待ってるからな?」


「………うん。
もう逃げたりしないから。」


「じゃーね、舞桜。
お母さんは迎えに来るから。
年末まで、楽しんできなさい。」


「うん、ありがと。

………あぁ!そうだ!」


「な、なに…びっくりしたなぁ…」


「日曜日から修学旅行に行くの。
今年は行き先がロスで。

それでね、最後の二日間は自由行動になるから、お母さんにタクシーやってもらおうと思ってたの。
いい?」


「タクシー?もう、仕方ないなぁ。」


「ありがと!
ロスって車ないと不便なんだもん。」


「日本が便利なのよ。
どこにいくの?」


「とりあえずネズミーランド。」


「それは…確かに車ないと大変ね。」


「でしょ?
二日間お願いね。スケジュールこれだから。

………あとね、私学校の人に家が金持ちだとか、両親がアメリカにいるとか、私がアメリカ育ちだとか、そこらへん全部秘密にしてるの。

だから内緒にしててね。」


「はいはい、余計なことは言わないわよ。」


「あ、そろそろ行かないと飛行機に間に合わない。
あとは電話とで話してくれ!」


「もー、なにそれ。
まぁいいや。じゃあメールする。」


「学校には行っておくから。
それじゃあ、またね、舞桜。」


「うん、またね。」



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