君の瞳に映りたくて。
これでよかったんだよね…
「いい顔してます。」
「杉山さん…なにかいってくれたんだって?
ありがと。」
「いえ…」
「私、アメリカに戻るね。」
「………はい。」
「でもさ、戻っても5月には卒業だよ?
年末まではここにいるから、5ヶ月間だけじゃんね、高校生活も。」
「前の学校に戻られるんですか?」
「うん。
お父さんと決めたの。もう逃げてられないよ。
………でも、もうインターハイは出られないかな。」
「あちらにはインターハイよりもレベルの高い大会がたくさんあります。
インターハイだけが全てではないですよ。」
「………そうだよね、頑張らなきゃ。」
将生のためにも、ね。
「それより、杉山さんは日本に残るの?
一緒にいこうよ。」
「いえ。
私にはこの家を守る役目がありますから。
舞桜様が愛してらっしゃる、この家を。」
「………そっか、ありがとね。」
美乃里には早めに話しとこうかな………