君の瞳に映りたくて。
━━━━━━━━━━━━━━・・・・
「…で、どこ行くの?」
「んー、とりあえず街かな。」
………とりあえず外へ出てみたけど…
私、和泉と話してたら明らか変人…だよね?
昨日近所の人にジロジロ見られてたのはみんなが和泉見えなかったから私が独り言いってるように見えたからだろうし………
あ、そうだ。
「………電話?」
「こうしてたら私が一人で話してても違和感ないでしょ?」
とりあえず私はスマホを耳に当てることにした。じゃなきゃただの変人だもん。
「あぁ…なんかごめんな。」
「気にしないでよ。」
とりあえず人が多いところいって……でも、見える人には和泉、普通に見えるんだよね。全く幽体に見えない。
「……和泉さ、ちょっと浮いててよ。」
「え?なんで?」
「だってじゃないと普通に人間だもん。」
「あぁ、なるほど。
じゃあ舞桜の頭らへん浮いてるわ!」
これで和泉の方を見る人いないか気を付ければいっか。
………にしても、本当に見えないんだなぁ…
和泉、今私の頭に座ってるように浮いてるのに、誰も気にしない。
私にはこんなにはっきり見えるのに。