君の瞳に映りたくて。


そして、日曜日ー

やっときた出発の日。
夕方の飛行機だから、今日はお昼に学校集合。
16時発だし………明日の9時到着ってとこかな?
………いや、明日?今日かな?

考えるだけで時差ボケしそう………


「じゃあ行ってきます!」


「行ってらっしゃいませ。」


今日は大きなキャリーバッグがあるから、わざわざ杉山さんが車を出してくれた。

まぁみんな車で来るんだけどさ………


「おっはよー。」


「おはよー、舞桜。」


とりあえずみんなに挨拶をして、キャリーバッグをトラックまで預けに行ってから、私もクラスの元へと向かった。

こうやってみんなの私服を見るの、すごい新鮮。
あー、この人こういう服が好きなんだ、って。


「舞桜!こっちこっち!」


人間観察をしながら歩いていると、遠くから私に向かって手を振る美乃里を見つけて、私もみんなと合流。


「宮下おっそ!」


「みんなが早いんだよー。」


「海外初めてってやつが多いだろうからみんな楽しみなんじゃん?」


「絶対日本の方がいい国だけどね。」


そんな和泉の私服はやっぱりおしゃれで、隣にたつ香坂の私服もおしゃれで…というか、やっぱりイケメンはなにを着てもイケメンなんだ。


「向こうには何時につくの?」


「今日の朝につくよ。」


「え、今日の夕方に出発して今日の朝に到着?」


「そ。
フライト時間が約10時間だから、その間に寝ないと時差ボケでそのあときついよ。」


「俺眠れるかなー!」


「和泉はテンション高すぎて無理じゃない?」


「俺のことちょっとバカにしてるでしょ、宮下。」


「あはは、バレたか。」


「バレバレだわ!!」


私は日本に来て、"テンション"の意味がアメリカとは違うことに気づいたのはつい最近のこと……

和製英語ってほんっとめんどくさいね。



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