君の瞳に映りたくて。
「………あのさ、和泉って見えたりする?」
「幽霊とか?」
「うん。」
「見えるよ。やっぱり仲間だからかなー?
でも、悪そうな感じなのは見えないよ。いかにも悪さしてやる!みたいの。」
「え、じゃあどんなの?」
「見守ってる系。
おじいちゃんとかおばあちゃん、あとは早く亡くなったお父さんお母さんが子供を見守ってるみたいなの。
目が合うとすぐ消えちゃうんだけどな。」
「へぇ…そうなんだ…」
ゆ、幽霊って本当にいるんだなぁ…
まぁ…和泉もここにいるわけだけど…
「あとね、俺みたいな幽体?と、本物の幽霊の見分けもつくよ。」
「………怖くない?」
「え?俺?うん、まぁ。元々怖くない方だし、見えるけどみんな優しそうな顔してる。」
「へぇ…そ、そっか。」
「あ、舞桜は怖いんだ。」
「いいじゃん!…見えないから…」
「でも変なの。
幽霊は怖いくせに、幽霊でもいいから弟に会いたいとか、俺の世話してくれたりとか。」
「だって弟も和泉も私の知ってる人だもん。
悪さなんてしないってわかってるから。」
「………俺と仲良くなかったのに?」
「…まぁそうだけどさ…」
でも和泉のことだもん。
ずっと見てきたからわかるよ。