君の瞳に映りたくて。


━━━━━━━━━━━━━━・・・・


「ってかねー、俺触ることは出来ないんだけど波動…じゃなくて………衝撃波?みたいの使えるんだけど!」


帰り道、人気がなくなったところでそんなことを言い出した和泉。


「衝撃波?」


「ちょい試してみるよ?ちょい構えててね?」


え?え?え?………衝撃波?


私が戸惑っていると和泉は手のひらを私に向けて、そして優しく、だけど少し早く私の方へ空気を圧すようにつきだしてきた。


「………きゃあぁぁ!!」


な、なに!今の!軽く押されたよ!?
え、なんで!?今のが衝撃波!?


「はは、どうよ。すげーしょ?」


「………でもどういうときに使うの…?」


「指一本でやるとリモコンのボタンも押せるから、テレビが変えられる!
さっきテレビ変えたくてどうにかならないかなーとおもってやってたら出来ることが判明した!」


………くだらない。けどなんか可愛い。
基本的に和泉って自分の好きなことには熱中するんだよね。


< 29 / 500 >

この作品をシェア

pagetop