君の瞳に映りたくて。
「ただいまー。」
「あ、おかえりなさい!遅かったですね?」
「うん。友達とご飯いってきたの。
杉山さん、帰ってよかったのにー。」
「いえいえ、待ってますよ。
真っ暗な家は昔から嫌いだったでしょう?」
「………ありがと。
でも今日はもう大丈夫だから。今日くらい早く帰って大丈夫だよ。」
「ありがとうございます。
朝食はあちらに用意しました。」
「いつもありがと。
明日はお昼は外で食べるから、遅く来てもいいしお休みでもいいからね?」
「大丈夫ですよ、お昼にまた来ますね。」
「働き者だなぁ。」
「うちは子供ももう大きくなって家にいるのも暇ですから。
じゃあ私はこれで。」
「うん!ありがとー!」
杉山さん、お子さんが確かもう大学生なんだもんなぁ…
ご主人も亡くなったみたいだし…やっぱり一人って寂しいのかな。
「今のってお手伝いさん?」
「あぁ、うん。
私ここに一人だから、昔からお世話になってる家政婦さんに来てもらったの。」
「……この広い家に家政婦さんまでいて…舞桜って何者?」
「和泉のクラスメイト。
それより和泉って私が寝てるときどうするの?」
「え?寝るよ?もちろん。
寝なくても平気だけど、普通に寝れるし。」
「へぇ…なんか変な感じだね。」