君の瞳に映りたくて。

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はぁー…


「その陰気くせー顔、どうにかなんねーの？
お前らしくねーっつーの。」


「だってなんか俺が悪いのに宮下が気つかってて…なんかもうだめだー」


「はぁ？めんどくせーやつだな。
つーかさ、結局お前は宮下のことどう思ってんの？」


「……わかんねぇ。
ただ、憧れもあるし、俺は友達だと思ってるけど…でも祥也とか榑林ともちげーし…かといって優衣のときともちげーし…
それに……」


「……なんだよ！さっさと言えよ！」


「だから！なんか…取られたくねーな、って…」


「はぁ？じゃあ好きなんじゃねーの？」


「だからわかんねーんだっつーの！
優衣のときとはちげーんだよ、感情が。」


「じゃあ、竹下んときはどんなんで、今宮下にはどんな感じなんだよ。」


「……優衣んときはコクられて舞い上がって何となく付き合って、そのうちに俺には優衣しかいないって思うようになって…」


「宮下は？」


「宮下は……なんつーかいつもバカやってんのが楽しくてあいつの相棒は俺であってほしいし、あいつをいじんのは俺の特権であってほしいし
それに……いつの間にか宮下は祥也と仲良くなってたのがムカついた。宮下は俺のお気に入りなのにって。
だから負けじと俺も友達になりたいって言ったのにきょひられて、余計にお前に腹立って…
仲良くなって宮下のそばにいるとなんかだんだん触りなくなってきて、無償に可愛く見えてきて…」


「あー、もういいわ。
一言言っていい？気持ち悪い。」


「うるせーよ！」


「でも、気づいたんじゃねーの？
口に出してみて。

お前は、宮下に惚れてるんだよ。」


「…でも優衣のときとは…」


「ったくめんどくせーやつだな。
そんだけ宮下に入り込んでて、宮下のことばっか考えて、宮下を独占していって考えてるんだ。
だったら、お前が勘違いしてんのは竹下の方なんじゃねーの？つーか気づくだろ。
確かにあの女は見た目はいい。俺は好きじゃねーけど。
それでもあの見た目の女が隣にいる自分に、春翔は惚れてたんじゃねーの？
かわいい彼女がいると自分の格が上がるように思ってたんじゃねーの？

それに、春翔と竹下が仲良くなったきっかけだって、宮下じゃねーの？
お前がいっつも宮下のこと見てたからだろ。

いい加減気づけ。
あの女が二股かけてたことに怒った理由は裏切られたからじゃない。
春翔は自分をバカにされたことが悔しかっただけなんだよ。

……あの女と付き合ってた頃の春翔、まじで天狗だったから。
こいつは俺の彼女だってアピールするかのように毎日ベタベタして。

それに、１年以上付き合ってたのにあの女の本性に見抜けなかったのは、お前自身があの女を真剣に見てなかったからなんじゃねーの？

あの女とはサラッと付き合えたくせに、宮下相手になると臆病になる理由は？
どうせ、嫌われたくないとか思ってたんだろ。

ったく、なんで俺がお前の恋愛相談乗んなきゃいけねーんだよ。」