君の瞳に映りたくて。



「あれ、誰?舞桜の友達?」


そこに、榑林と祥也が戻ってきて、また婚約者だの恋愛結婚するだの、くだらない話が始まり……先に進まない。


「そういえばなんでリアンがここにいるの?」


やっと少しだけ話が進んだけど、宮下はやっぱりまだこの男のこと。
……つまんねー。


「あぁ、そうだった。
舞桜のお母さんから頼まれたんだよ、バイト。
タクシーやってくれー!って。」


「えぇ!じゃあお母さんの代わりにリアンが来たの?」


「そういうこと。」


「…お母さんは?」


「仕事だって~。」


「もう、なにそれー…ほんっと、肝心なときはいっつも来ないんだよね、あの人。はぁ。」


「ま、いいじゃん。俺来たんだしー。」


「……っていうか何歳?」


車の運転できるって。
普通に年上だよな?


「あ、俺?
19だよ~。2個上。」


……こいつ、やっぱり俺には冷たいっつーか、興味ねーのか、喧嘩売ってるのか……
初対面なくせに、俺のこと嫌ってる。絶対。


「と、いうわけで今日明日は俺がタクシーの運転手やるんで!
あ、車あっちだから行くよー!」


「俺らが遊んでるときはどうすんの?」


「んー、ついていこっかな。」


は!?


「だめ。来ないで。修学旅行なんだから。」


「えー!!」


そうだそうだ。来んじゃねーよ。
部外者だろ。



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