君の瞳に映りたくて。



「よし、じゃあ和泉はそれ決定だからね。」


「はぁ?
なら宮下はそれ決定だからな。」


「えー、なら和泉が買って。」


「ならこっちは宮下が買えよな。」


「いいよ。そっちより10ドル安いもん。」


結局は私たちは変な言い合いをしながら、一緒にレジに向かった。
和泉のカチューシャは私が、私の被り物は和泉が買った。
初めてのプレゼント交換だね。


「はい。
ちゃんとつけてよね。」


「宮下こそ、取るなよな。」


取らないよ。和泉が買ってくれたものだもん。
ずっと大事にしますよーだ。


「ってかお前ら!二人も被れよな!」


「俺はパス。」


「私も。お金ないし。
ほら、行くよ。おバカなお二人さん?」


ま、美乃里も香坂もこういうの好きそうじゃないしね。
私は好きだけどなー。和泉とこういうことするの。

あ、結局和泉だった。


「宮下、写メ写メ。」


「あ、うん!撮るー!」


……初めて。
二人で写メも初めてだよ。


「送ってね!」


「あーもう、すぐ送るわ。」




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