君の瞳に映りたくて。

「……あのさ、宮下昨日のこと忘れてって言ったじゃん。」


「うん。」


「俺忘れることにしたから。」


「うん。」


「だからさ、宮下も忘れろよ。昨日のこと。」


「え？」


「宮下が俺に言ってくれたことをなかったことにするから、宮下も俺が言ったことをなかったことにして。」


「……どうして？」


「そういうことは聞くなよ。
それとさ、今朝宮下が俺に言ったことも忘れることにしたから。」


「今朝？なんか言ったっけ？」


「俺と付き合えないってやつ。
だいたい、意味不明なんだよ。
つーか昨日から宮下一方的すぎなんだよ。
もうちょっと俺の話も聞けっつーの。」


「あ、はい。スイマセン」


「だから、昨日からの全部なし。
宮下が一方的すぎだから。」


「なにそれ。
なんかちょっと意味不明なんだけど。」


「だから、
…俺もちゃんと考えないで答え出して悪かったってこと。
つーことでこの話は終わり！」


……なんだそれ。


「私、期待持たせるようなことはするなって言ったと思うけど。」


「それも忘れた。全部忘れた。
それに俺は俺で、俺のやりたいようにやる。
いちいち宮下に指図される筋合いはねーっつーの！」


「はぁ？なんかむかつく！」


「俺もムカつく。」


「はぁ？なんで和泉が」