君の瞳に映りたくて。
「あ、やっと戻ってきたー。遅いよー。」
「ごめんごめん、美乃里。
お待たせしました。」
美乃里は一人、ロビーのソファで足を組んで待っていた。
完全に目は怒ってたけど、私の手が香坂の手と繋がれてるのを見てすぐに目が変わった。
「…っていうか和泉は?」
「優衣ちゃんと一緒。」
「ふーん。
またくっついたの?」
「さぁ?どうだろねー。」
………でも、さっき私にキスしようとしたよね…?
なら付き合ってはないのかな。
わかんないや。和泉はあんまり話してくれないし。
私に聞くばっかりで。
「…俺呼んでくるわ。」
香坂はそういって私の手を離して戻っていった。
「で、あんたと香坂ってどうなの?
意外とカレカノっぽいじゃん。」
「んー…まぁ別にあんま変動なし?
だけど香坂の意外な一面が見られて面白いかも。」
「なにそれ。
早くキスくらいしちゃいなよ。」
「そんな場面ありませんけど。」
っていうか修学旅行中だし。
まったく。