君の瞳に映りたくて。



「ところでさ、今日も車来てくれるの?」


「うん、来てくれるよ。
まぁ行き帰りだけだけどね。」


っていうかリアン、大学はいいのかな。
今休みじゃないよね?
………リアン休ませてたらそれはちょっと…申し訳ないよね…


「悪い、戻った。」


「あ、おかえり。」


戻ってきた香坂の後ろには和泉。
和泉はいつもの明るさとは違って下を向いたまま。


「………和泉、さっきの…」


「さっさと行こ。」


和泉は私に目を合わせることなく、先にエントランスへ向かっていった。


「なに、ケンカでもしたの?」


「…してない、はず…」


和泉が怒るとこ、あったかな…?


「俺らも行こ。」


「あー、うん。」


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