君の瞳に映りたくて。



私たちも外へ向かうと、すでにリアンの車が止まってて…


「まーお!」


すぐさま私に抱きついてきた。


「…離れて。」


と言っても、簡単に離れないのがリアンなんだけどさ。
昔から。


「あ、そうだ。
私彼氏出来たんだ。」


「はぁぁ!?…あいつ?」


「あ、いや、そっちじゃなくてこっち。
香坂祥也といいます。」


「えぇ!?なんで!?」


………まぁいろいろあったんだよ、リアン…


「………でもね、12月31日までって約束なの。
日本を離れる日までって。
だからお父さんとお母さんには言わないで?」


抱きつかれてるついでに、少し離れたところにいる和泉には聞かれないようにリアンに言うと、リアンはすっと離れた。


「…しかたねーな。
じゃあ今だけ貸しといてやるか。
本当は俺の婚約者なのに。」


「だからそれは違うってば。
それより早く車乗ろ。」


こんなところでそんな話をしてる無駄な時間はないしね。



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