君の瞳に映りたくて。


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「ごちそうさん。」


結局私と美乃里は食べきれず、男子に回した。
バーガーだけでよかったね。ポテト多かった。


「さてと、行こっか。」


私たちは食べてすぐに立ち上がって、また買い物に行った。
時間もないしね。


「トイレってねーの?」


「トイレかぁ、ここにはないかも。
あっち行けばあるよ。行こ。」


私たちが来たのはアウトレット。
なにをするにも揃ってるけど、店舗内にトイレがないのが残念。

まぁ日本でもそうだけどさ。


「あったあった。
香坂、あそこだよー。」


「あぁ、行ってくるわ。」


「私も行ってくる。
ちょっと持ってて。」


「はいはーい。」


香坂に続いて美乃里も、荷物を私が受け取り、二人はトイレに行った。

………そういえば、今日はあれから和泉と会話がない。
やっぱ…いつもと違う。気まず………


「………あの…和泉…」


「なに?」


思いきって話しかけてみたら、思ったより普通に返事が返ってきて、なんだか拍子抜けした。


「…これ、あげる。
ひよこのお礼。」


猫のぬいぐるみのキーホルダー。
今日買い物してた時見つけた、和泉に似てると感じた猫。


「………いらない。」


だけど、和泉は受け取ってはくれなかった。


「そっか…」



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