君の瞳に映りたくて。



それから私はご飯を食べて、柔軟体操を始めた。


「なにしてんのー?」


「ん?柔軟。
学校まで走ってくの。」


「近いの?」


「んー、まぁ走れば5分くらいかな。
すごい近いわけではないけど、近い方だとは思う。」


「俺んちは?」


「えー?知らないよー。」


私はストーカーではない。和泉の家まではさすがにわかんないよ。

………まぁたまたまあの河川敷で見かけたことはあるけどさ。和泉が自転車走らせてるとこ。


あ、私も自転車買おっかなぁ。
そしたら朝練もう少し早く行けるだろうし。


「よし、行こ。」


私はリュックを背負い、テレビを消した。


「あぁぁ!今の見たかったのに!!」


「………和泉?行くよ?
体戻りたいんでしょー?」


「はい、スイマセン。」


10時過ぎ、いつもならサッカー部はとっくに部活を始めてる時間に、私たちは家を出た。



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