君の瞳に映りたくて。



翌日は朝早くおき、みんなでまた朝食を作り、後片付けを終えたらもう出発の時間。
お昼の便で日本へ帰るのだ。


「「ありがとうございました。」」


私たちはみんなで集合場所へ行き、ゲストハウスの二人に最後の挨拶をした。

たった一泊で、ご飯しか一緒に作ってないけど、日本のことをたくさん話したりしたから、やっぱり別れは寂しいものだけど……


「また、いつか。」


私たちは笑顔で別れて、バスへと乗り込んだ。


「あれ、栞泣いてんのー?」


バスの中では、先に別れてバスに乗り込んだ友達が涙を流していた。


「だって…もう二度と会わないかもしれないんだもん」と。


「そんなのわかんないじゃん。
泣いてないで外見たら?見送ってくれるよ?」


私と美乃里はそれぞれ声をかけ、指定席へと座った。


「舞桜たちは寂しくないの?」


「寂しくない訳じゃないよ。ね?」


「でも、笑って別れた方が気持ちよくない?
最後は笑った顔が見たいものでしょ。」


美乃里がそういうと、栞は涙を拭いて窓の外を見た。


私も、すっごく寂しい。
栞が泣く気持ちはよくわかるよ。

アメリカで、リアンの家族以外で温かく接してくれた人は今までいなかったから。
アメリカにもこういう人たちがいるんだなって、わかった気がした。



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