君の瞳に映りたくて。



「なんで今日は髪の毛下ろしてんの?」


「寒いから。
毎年、マフラーつけるようになったら髪の毛下ろすの。」


「へー、そうなんだ。」


もういい加減寒い。
テスト終わったらもう冬休みだもん。
あっという間だなぁ……1年なんて。


「……あのさ
31日は何時の飛行機で出んの?」


「んーとね、20時50分。
18時頃まではいるよ。」


「へぇ、そっか。」


なるべく遅くいきたかったから。
少しでも長くここにいたくて……


「じゃあ、向こうで年を越すんだな。」


「……うん。」


あと半月、か……
あっという間だなぁ…


「春翔には言わねーの?」


「はは、それさっき美乃里にも言われた。
言わないよ。興味ないでしょ。」


「……そ。」


「はぁ、それより今回は数学よりも物理と古文がやばいよー。
今回国語は古文漢文範囲だよね?はぁー…」


「どうせ俺に聞くんだろ?
俺の方が気が重いわ。しかも古文漢文ってあんま得意じゃねーし。」


「え、そうなの?」


「前回も俺には聞かなかったろ?」


……そっか、前回は和泉が…


「……でも私よりは祥也のができるし!」


「前回は俺の方が点数低いけどな、国語。」


「え、そうだっけ…」



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