君の瞳に映りたくて。
祥也が帰ってったから、俺も家に入って、部屋の窓から宮下の部屋を見た。
なんでだろうな。
入ったことなんかないのに、あの部屋がなんとなく宮下の部屋な気がする。
…こんなに近くにいるのにな。
会いたい。…そう思ったら、すぐに行けたらいいのにな。
この猫…俺、こんな可愛いのかな。
あのひよこ、宮下はまだ持っててくれてんのかな。
俺が買ったネズミーランドの帽子、捨てられてねーかな…
……なんつーか、もっとましなもんもあげればよかったな。
なんであんなウケ狙いみたいなものばっかり……
俺はアホかよ。
修学旅行も、せっかく一緒の班だったのに、二人で撮った写メは1枚だけ。
…これがスマホの待ち受けなんて、俺本当にキモいわ。
最近、本当に俺は気持ち悪い。
これじゃ、宮下のストーカーだよ。
頭切り替えて勉強しねーと。
まーた部活参加禁止にされる。
……そういや、今回も国語は古文範囲に入ってるよな。
宮下、ちゃんとできんのかな。
日本史も……
年明けて、部活参加禁止になったりしねーといいけど。
宮下が走ってる姿、部活中の楽しみだしな。
……って、人の心配より、俺の英語も問題だよなぁ…
俺ちゃんと出来んのかな、一人で。
祥也はどうせ、宮下と勉強するだろうし、俺は一人か。
虚しい。