君の瞳に映りたくて。



「…はぁ、30枚くらいあるよー…」


2教科合わせて60枚。
どんだけ鬼なのさ。


えーと、とりあえず日本史からやろうかな…
いろいろ本をとろうか…

探せば日本史はなんとかなりそう。
資料が多いからね。


んー…と、ここらへん持ってけばいいか…適当に…
よっ…と。

あとこれとこれと……ん?
"霊界への道。"?
なんだこれ。


…お、おも…これは戻して…
あ、これも持ってもう席に戻ろ……


よいしょ、と…
で、あの本を……


「大丈夫?持とうか?」


「え?あ、ありが……
……和泉…」


「よ。」


「……何してるの?」


「んー、別に?
部活なくて暇だから。」


「……ふぅん。」


私は目的の本をとって、持ってくれた和泉が抱えてる本を奪って席に座った。


「まだ怒ってんの?」


…怒ってる、って……
私を拒絶したのは和泉じゃん…


「……和泉はもう嫌ってないの?私のこと。」


「うん。
っていうか、宮下がいないと英語の点数取れないんだよね。」


「…私は便利屋じゃないんだけど」


「そんなつもりじゃなくて!!
……宮下がいないと、物足りないんだよ。
前はごめん。
俺とまた仲良くしてほしい」


「…また、私を試してる?」


「ちが!」


「彼氏がいるのに他の男と仲良くすんなよ、みたいに思うんでしょ?どうせ」


これ以上、和泉に嫌われるのはもう嫌だから…


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